超音波ボルト軸力計 MINI-MAX
上位機種同等の測定精度・分解能
超音波ボルト軸力計の
エントリーモデル
MINI-MAXは、携帯性と性能を高い水準で両立させた高性能な超音波ボルト軸力計です。
わずか380gの手のひらサイズながら、0.01KN(0.0001mm)の驚異的な分解能を実現しました。
さらに、オートセット機能、温度自動補正機能、アラーム機能など上位機種と同じ機能を、搭載しています。
測定可能なボルトは、M5以上、全長25mm~2440mmのボルトです。
本体には、8000件の測定データを保存することができます。
MINI-MAXは、コストパフォーマンスに優れた新世代の超音波ボルト軸力計です。
MINI-MAXの販売は終了しました。
用途
重要締結箇所の確認
トルク法や角度法などの既存の締結手法に比べて、高い精度でボルトの締結力を測定することができます。
トルク値や角度の決定
軸力計に表示される実際の軸力を元に、トルクや角度を決定することができます。自動車等の組立業界では、ラインではトルクや角度で締結を管理していますが、このトルクや角度決定のマスター機として使用することができます。
歪ゲージの代わり
歪ゲージと比較して、より少ない時間・金額で、測定を行うことができます。このため、測定サンプル数を増やし、より信頼性の高いテストを行うことができます。また、歪ゲージでは測定困難な、細い径のボルトも測定することができます。
ボルト軸力の経年変化の確認
軸力の経年変化を管理することができます。
設計・試作での締付実験
設計・試作における最適軸力の確認・決定に使用することができます。
ダイカストマシン・射出成形機の型締め力の確認
タイバーの応力を測定し、実際の型締め力を簡単に確認することができます。
特徴
0.01 KN(軸力)/0.0001mm(伸び)/0.1ナノ秒(伝播時間)表示の超高分解能
全長25mmのボルトから測定可能
マニュアル設定不要、各種パラメーターに最適値を自動設定するオートセット機能
ボルトの温度変化による誤差を補正する温度補正機能
オートセット
感度、閾値、ディレイ、レンジ等のパラメーターを最適な値に自動設定します。
超音波検査が初めての方も簡単に使用することができます。
温度補正機能
ボルトの温度変化による誤差を補正します。
付属の温度センサーを使用することで自動補正も可能です。
超音波波形を表示するAスコープ(RF、半波整流)表示機能
測定値が不合格時にブザー&LEDで警告するアラーム機能
暗所でも測定が可能なバックライト
単3電池3本で150時間の長時間動作
オートパワーオフ機能も搭載
オートパワーオフ
約5分間、操作・測定を行わないと、節電のために電源が自動的にオフになります。
8,000件の測定値保存、波形と測定条件も同時に保存
付属ソフトウェアで測定レポートも簡単作成
安心の2年保証、さらに校正証明書・トレーサビリティー体系図が付属
その他
測定手法 | 特徴 | 測定可能なボルトサイズ | 精度 |
---|---|---|---|
超音波ボルト軸力計 (測伸法) |
ボルトの伸びから軸力を測定する方法。 最もバラツキが少なく正確な締結管理方法。 ボルト両端面の研磨が必要だが、ばね定数に影響を与えないため、 正確な軸力を測定することができる。 |
径:M5以上 全長:12㎜以上 |
◎ |
ひずみゲージ (ひずみ法) |
ひずみから軸力を測定する方法。 ゲージ接着のため、ばね定数に影響を与える加工を行う必要があり、精度は若干落ちる。 連続的なデータ収集に適しており、主に実験で使用されている。 |
径:M6以上 全長:15mm以上 |
○ |
角度法 | ボルトが着座してからの、ボルトをまわす角度で、締付を管理する手法。 塑性域での締結に適しており、自動車のエンジン部など、 高い締め付け精度を要求される箇所で、広く利用されている。 |
すべてのボルトで 測定可能 |
○ |
トルクレンチ (トルク法) |
現在最も広く使用されている締結管理手法。 簡易的に締付管理が行える半面、摩擦を一定にすることが難しく、 軸力のバラツキが大きい。 |
すべてのボルトで 測定可能 |
△ |
超音波ボルト軸力計 | ひずみゲージ | |
---|---|---|
導入費用 (本体価格) |
約100〜250万円 | 約30〜60万円 |
ランニングコスト (ボルト加工費) |
約1,000〜5,000円/1本 | 約10,000〜30,000円/1本 |
ボルト加工日数 | 3〜7日程度 ボルト両端面の研磨加工のみ必要。
1本ずつ校正データを取る必要がないため、ひずみゲージに比べ短時間でボルトを準備できる。 |
2〜4週間程度 ボルト側面または中央を加工し、ひずみゲージを張り付ける。
さらに引張試験機ですべてのボルトの校正を行う必要がある。 |
測定可能な ボルトサイズ |
径:M5以上 全長:12㎜以上 |
径:M6以上 全長:15mm以上 |
作業性 |
作業性が非常に高く、簡単に測定することができる。
ひずみゲージのように測定のやり直しが発生しないため、ひずみゲージに比べ1/5程度の時間で測定が可能。 |
作業中にひずみゲージの破損やリード線が断線が起きやすい。
特に、ナットランナーのような速度のある締付において問題が生じやすく、測定のやり直しが発生する。 |
精度 |
ばね定数に影響を与える加工を行わない。
このため、実際のボルトと同じ条件のもと、精度の高い軸力測定ができる。 |
ボルトの側面または中央の加工がばね定数に影響を与えてしまう。
このため、補正係数により精度への影響を小さくする必要がある。 |
動的データ測定 | × | ○ |
多チャンネル測定 (複数ボルトの同時測定) |
× | ○ |
高温での測定 | △ 高温のボルトを直接測定することはできないが、常温に戻してからの測定はできる。このため、高温運転後に、軸力低下等の測定を行うことは可能。
|
× |
総評 |
作業性が高く、短時間でより多くのボルトの軸力測定を行うことができる。
ボルトの測定サンプル数が多い場合は、価格の面からも、超音波ボルト軸力計の使用に大きなメリットがある。 |
動的(連続的)なデータ測定や、多チャンネルで複数ボルトの同時測定を行う場合には、超音波ボルト軸力計では対応できない。
このため、これらの測定では必ずひずみゲージを使用する必要がある。 |
オプション
トランスデューサー
マルチプレクサー(多チャンネル)
2チャンネルから製作します。
複数ボルトの軸力を同時に測定できます。
ボルトの加工および校正
ボルトの機械加工
超音波ボルト軸力計は、両端面を平滑に機械加工したボルトの使用が前提です。
ダコタ・ジャパンではボルトの機械加工も行っております。 ご相談ください。
ボルトの校正(受託計測)
軸力変換係数(ロードファクター)の算出をロードセルを用いて行います。
お気軽にご相談ください。
仕様
正面
背面
上面
底面
測定範囲 | 5mm以上(径) 25mm~2,440mm(全長) ※ボルトの材質・形状、トランスデューサーの周波数・サイズにより異なります。 |
---|---|
測定 | 軸力/伸び/時間/応力/ひずみ |
表示分解能 | 0.01KN(軸力)、0.0001mm(伸長) |
精度 | ±0.0003" |
波形表示 | RF波形/ 正半波整流/ 負半波整流 |
データ保存 | 8,000点(波形、軸力、伸び、時間、応力、ひずみの各データを保持) |
周波数 | 1MHz~10MHz(自動認識) |
パルス幅 | 3段階調節 |
寸法 | 63.5(W)×165(H)×31.5(D)mm |
重量 | 385g |
表示寸法 | 240×160ピクセル |
PC接続 | RS232/USB |
動作温度範囲 | -10℃~60℃ |
電源 | 単3型電池3本 150時間動作(アルカリ電池使用) |
保証期間 | 2年(保証対象は本体のみ) |
機能 | オートセット機能 温度自動補正(温度センサー) アラームモード(上限、下限値設定) オートマチック ウエイブフォーム(最適波形を選別する処理) |
付属品 | キャリングケース、トランスデューサーケーブル(3m)、カプラント(接触媒質)、ソフトウェア(PC接続ケーブル)、 取扱説明書(和文)、校正証明書(英文のみ)、保証書(2年) |
BOLT-MAXⅡ | MINI-MAX | |
---|---|---|
ボルト測定範囲(全長) | 全長:12mm~2,440mm | 全長:25mm~2,440mm |
ボルト測定範囲(径) | ボルト径:M5以上 | ボルト径:M5以上 |
測定周波数 | 1~15MHz | 1~10MHz |
IP等級 | IP65(防塵・防滴) | なし |
言語 | 日本語/英語 | 英語 |
分解能 | 0.01KN(0.0001mm) | 0.01KN(0.0001mm) |
保証期間 | 5年 | 2年 |
校正書類(付属) | 校正証明書 検査成績書 トレーサビリティー証明書 |
校正証明書(英文)のみ |
付属品 | キャリングケース ケーブル(3m) ケーブル(1.2m) ケーブル(0.3m、L型) カプラント(接触媒質) ソフトウェア(PC接続ケーブル) 取扱説明書 校正書類一式(校正証明書・検査成績書、トレーサビリティー) 保証書(5年) |
キャリングケース ケーブル(3m) カプラント(接触媒質) ソフトウェア(PC接続ケーブル) 取扱説明書 校正証明書(英文のみ) 保証書(2年) |