超音波厚さ計 MX-5DLの簡易取扱説明書

簡易取扱説明書

簡易取扱説明書 MX-5DL

概要
PDF簡易取扱説明書

手順[1]

MX-5DL(上部コネクタ)と探触子(トランスデューサー)をケーブルで接続する。

ケーブルで接続

手順[2]

「ON/OFF」キーを押し電源を入れる。

※何も操作しないでいると、約5分で自動的に電源が切れます。

電源を入れる

測定準備(零点調整・音速の校正) ※より正しい測定値を測る為に調整を行ってください。

 

手順[3]零点調整

接触媒質(カプラント)を本体上部の零点調整用試験片に少量塗布する。

※超音波が空気中を非常に伝わりにくいという性質がある為、必ず塗布してください。

カプラントを少量塗布

手順[4]

接触媒質(カプラント)を塗布した零点調整用試験片にトランスデューサーを接触させる。
バーグラフが最大になっていることを確認し、「PRB 0」キーを押す。

この状態が零点(基準)になります。

※零点調整によりゼロが表示されるわけではありません。表示される数値に意味はありません。

トランスデューサーを接触

手順[5]音速の校正(キャリブレーション)

※[A][B][C]いずれかで校正を行ってください。

手順[5-A-1]

測定物と同じ材質で厚さが既知のテストピースを準備する。
テストピースに接触媒質(カプラント)を少量塗布し、トランスデューサーを接触させる。

校正 テストピースにカプラントを少量塗布しトランスデューサーを接触

手順[5-A-2]

バーグラフが最大になっていることを確認し、「CAL」キーを押す。
「▲▼」キーで(既知の)テストピースの厚さに合わせる。

校正 テストピースの厚さを設定

手順[5-A-3]

「CAL」キーを押して厚さを確定する。実際の音速が表示される。「CAL」キーを押す。

校正 テストピースの厚さを確定

※[A][B][C]いずれかで校正を行ってください。

※設定した2点間の厚みがより正確に測定できる。

 

手順[5-B-1]

測定物と同じ材質で厚さが既知のテストピースを準備する。
テストピースに接触媒質(カプラント)を少量塗布し、トランスデューサーを接触させる。

おすすめ校正 テストピースにカプラントを少量塗布しトランスデューサーを接触

手順[5-B-2]

バーグラフが最大になっていることを確認し、「CAL」キーを押す。
「▲▼」キーで(既知の)テストピースの厚さに合わせる。

おすすめ校正 テストピースの厚さ設定

手順[5-B-3]

「PRB 0」キーを押す。画面上に「10F2」と点滅表示される。

おすすめ校正 テストピースの厚さ設定2

手順[5-B-4]

次に厚さの異なる2点目のテストピースを準備する。
テストピースに接触媒質(カプラント)を少量塗布し、トランスデューサーを接触させる。

おすすめ校正 テストピースにカプラントを少量塗布しトランスデューサーを接触(2点目)

手順[5-B-5]

バーグラフが最大になっていることを確認し、「CAL」キーを押す。
「▲▼」キーで(既知の)テストピースの厚さに合わせる。

おすすめ校正 テストピースの厚さ設定(2点目)

手順[5-B-6]

「PRB 0」キーを押す。音速が表示される。

おすすめ校正 音速が確定

※[A][B][C]いずれかで校正を行ってください。

※テストピースが無い場合はこの方法を使用

 

手順[5-C-1]

「CAL」キーを押す。厚さが表示される。そのまま「CAL」キーを押す。
(条件により音速画面が直接表示される場合もある。)

テストピースがない場合の校正 音速画面表示

手順[5-C-2]

現在の音速が表示される。「▲▼」キーで材料の音速を直接入力する。

※音速一覧表は 7.音速一覧表 を参照

テストピースがない場合の校正 音速の選択

手順[5-C-3]

「CAL」キーを押し、確定する。測定画面になる。

テストピースがない場合の校正 音速の確定

手順[6]

測定物に接触媒質(カプラント)を少量塗布する。

カプラントを少量塗布

手順[7]

(零点調整と同様に)バーグラフが最大になる様にトランスデューサーを接触させ、測定を行う。

トランスデューサーを接触

手順[8]ファイル/データ構成

各ファイル(F-1~F-10)に100個のデータ(L001~L100)を保存できる。

データ番号 ファイル番号
F-01 F-02 続く F-10
L001        
L002        
L003        
L004        
続く        
L100        

 

手順[9]ファイル番号選択 1

「MEM」キーを押す。 現在のファイル番号が交互に表示される(例:FILE/F-01)。
「FILE」が表示されたら直ちに「SEND」キーを押す。

ファイル番号表示

手順[10]ファイル番号選択 2

「▲▼」キーで保存または消去のファイル番号を選択する。「SEND」キーを押し確定する。

ファイル番号選択

手順[11]ファイル番号選択 3

現在のファイル番号が交互に表示される(例:FILE/F-02)。「MEM」キーを押すと測定画面になる。

ファイル番号選択

手順[12]データ番号

「▲▼」キーを押し、測定を開始するデータ番号または消去するデータ番号を選択する(L001~L100)。

データ番号選択

手順[13]保存 1 【測定後、表示が安定したらトランスデューサーを測定物から離しても値は残ります。】

測定を行い、値が表示されたら「SEND」キーを押す。選択したデータ番号へ測定値が保存される。

 

データの保存

手順[14]保存 2

「StOr」または「FULL」と表示された後は、データ番号が+1され、次のデータ番号の内容が表示される。
測定モードになる。

データの保存

手順[15]消去

手順[15-A-1]

消去するデータ番号を選択する。※選択方法は 手順[12] を参照
「CLR」キーを押す。「CLr」と表示され消去される。

※消去後「SEND」キーを押すと、新しい測定値が保存されます。

個々のデータの消去

手順[15-B-1]

消去するファイル番号を選択する。※選択方法は 手順[9]~ を参照
「FILE」が表示されたら直ちに「▲▼」キーで「CLr」を選択する。

ファイル一括選択 ファイル番号の選択

手順[15-B-2]

消去したいファイル番号が表示される(例:CLr/F02)。「CLr」表示の時に「SEND」キーを押す。
「CLr?」と表示され「CLR」キーを押す。データが消去される。

ファイル一括消去 消去の確定

手順[15-B-3]

「MEM」キーを押すと測定モードになる。

ファイル一括選択 消去完了

設定方法

設定方法
機能名 機能 (A)機能表示 (B)設定
アラーム 測定値が設定値未満の場合、赤LEDが点灯する ALAr OFF/設定値(ON)
ブザー アラーム設定時、赤LEDの点灯と同時にブザーが鳴る bEEP OFF/ON
バックライト ディスプレイのバックライト LItE OFF/ON/AUTO
単位 IN(インチ)とMM(ミリ)が切り替わる unIt mm/inch
スキャンモード 1秒間に16回更新され、トランスデューサーを離すと最小値が表示される SCAn OFF/ON
差厚測定 基準となる厚さに対する差が表示される dIFF OFF/設定値(ON)

 

各材質の音速一覧表

材質 音速
アルミニウム 6.350
5,920
ステンレス 5,664
鋳物 4,572
プレキシガラス 2,692
ポリ塩化ビニル 2,388
ポリスチレン 2,337
ポリウレタン 1,778